『ニッポンの思想』
「「八十年代の思想」は「現状」に対して「批判的(否定的)」でした。「九十年代の思想」は「現状」に対して「関与的(留保付きで肯定的)」だったと思います。そして「ゼロ年代の思想」は「現状」に対して「受容的(肯定的)」です。「ゼロ年代の思想」は、「世界」を「変革(更改)」しようとするのでも、「世界」を「記述(説明)」しようとするのでもなく、この「世界」を「甘受」する、こう言ってよければ「受け入れる」だけです。それは「世界」も「社会」も変えもしなければ分かろうともせず、ただ「こうだからこうなのだ」とトートロジカル(同語反復的)に頷くことから始めます。しかし、ではいったい何を始めるというのでしょうか?」(p.328-329)
2009-08-23 21:51
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